「お前、よくこれがラメアスだとわかったな」
一時はどうなることかと思ったが、泥状になったラメアスを傷口に塗り服を着ると、もう効果が現れたのか、いささかジークは落ち着きを取り戻したようだった。
「食べてみたらわかったんです。匂いだけじゃ、頼りなくて」
「なっ……食べただと? お前、これが毒だったら――」
「大丈夫ですよ。ラメアスに似た毒性のあるものは症状が現れるのも早いです。万が一間違っていたのなら、きっと今頃お腹を壊しているはずですから……それに、どんなものでも味見をするのは料理人の性分なんです」
「まったく、お前ってやつは……」
自分がどんな危険を冒したのかまったくわかっていないアンナに、ジークは深々とため息をついた。そして、無邪気に笑顔を向けるアンナにジークは救われたのだった。
一時はどうなることかと思ったが、泥状になったラメアスを傷口に塗り服を着ると、もう効果が現れたのか、いささかジークは落ち着きを取り戻したようだった。
「食べてみたらわかったんです。匂いだけじゃ、頼りなくて」
「なっ……食べただと? お前、これが毒だったら――」
「大丈夫ですよ。ラメアスに似た毒性のあるものは症状が現れるのも早いです。万が一間違っていたのなら、きっと今頃お腹を壊しているはずですから……それに、どんなものでも味見をするのは料理人の性分なんです」
「まったく、お前ってやつは……」
自分がどんな危険を冒したのかまったくわかっていないアンナに、ジークは深々とため息をついた。そして、無邪気に笑顔を向けるアンナにジークは救われたのだった。



