「はぁぁ!?告られたぁ!?」


それから時は流れ、高3になった俺。と、


「うん、まーねっ♡」


イエイ、と得意気にピースサインをしてみせる夏海、高1。


「だだだだ、誰に!?」

「んー、同じクラスの鈴木くん」

「誰だそいつ!?」

「だから同じクラスの鈴木くんだってば」

「で、つ、付き合うのか!?」

「付き合わないよー。鈴木くんはいい人だけど好きとかじゃないし…お兄ちゃん?」



俺は、フゥ~と安堵のため息と共にラグの上に倒れ込んだ。


よ、よかった。ひとまず良かった…。



「どうしたの?大丈夫?」



急に倒れこんんだ俺を、夏海が心配そうに覗き込んでくる。



…俺はゴクリと唾を飲み込んだ。



…やばい。この角度から見る夏海…めちゃくちゃ可愛い。

しかも屈みこんでるから、緩めの部屋着ニットから胸元が…


「大丈夫だから!」


俺はガバッと身を起こし、夏海から視線を逸らした。


危ない危ない、去れ俺の煩悩!!!