起こさないようにそっと、彼の寝顔をのぞきこむ。
……かわいい。かわいすぎる。天使かも。
彼のことが好きすぎて、胸がぎゅーっと締めつけられる。
好き、好き、大好き。
幸せすぎて、ついニヤニヤしてしまう。
誰にも見られてないよね?
運転手さんも、運転に集中しているから、私のニヤけた顔なんか見てないよね?
ほかに乗客がいなくてよかった。
心臓の音が、伊原くんに聞こえませんように。
眠ってるから大丈夫だよね?
もう一度、彼の寝顔を見る。
……かわいい。やっぱりかわいすぎる。
ぎゅーっと抱きしめたいくらい。
だめ、おとなしくしていよう。
起こさないようにと、動かずにかたまっていたら、私もいつのまにか眠ってしまっていた。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
