「……きっと、伊原くんが見つけられなくても、お父さんとお母さんが伊原くんのこと見つけてくれるよ。星になっても、遠くから見守ってくれてるよ」 「そうかな」 「そうだよ。ぜったい。伊原くんのお父さんとお母さんだもん」 「最近またよく夢を見る」 「夢……?」 「夢の中では家族みんなで笑ってて、幸せなんだ……」 彼は声をつまらせる。 「……だけど、目が覚めて夢だとわかると、涙がとまらなくなる」