「あぁ。虎之介っていうんだけど、いい奴だ。 俺と違って祖父から逃げなかった努力家だしね。 歳は俺より澪に……いい男だからってよそ見するなよ?」 したり顔で言われ、そういう顔をしている時点でそうなるわけないって分かって言っているのがバレバレだ。 澪は誤魔化すように話題をすり替える。 「龍に虎に強そうなご兄弟ですね。」 「あぁ。そうだね。 どさくさに紛れて名前で呼びなよ。 俺のこと。」 それはどんなどさくさ?