一緒に朝食をとると、私は外へ出かける事にした。

久々のお出掛けに心踊らせながら、鞄を持って出かけようとした。

「どこにいく?」
「目的地は決めてません。ただ、たまには街をブラブラするのもいいかなと」

「…そうか」
「…」

なんだかちょっと寂しそうに見えるのは、私だけ?

「藍原部長」
「…なんだ?」

「お嫌でなければ、一緒に出かけますか?」

私の問いかけに、藍原の顔が嬉しそうな顔に変わった。

…ヤバい、可愛い。

「早く準備してきてください。置いていきますよ」

私の言葉にちょっと咳き込んだ藍原だったが、直ぐに準備をしてくると、二人で出かけることになった。

…これじゃあまるで、デートだな。

「何が可笑しい?」
「なんだか部長とデー…」

「なんだよ?」
「何でもありません」

…私の言葉に首をかしげつつ、藍原は歩き出した。

…私の手をしっかり繋いで。