* 翌朝。 さっそく、ダブルデートの約束をしたと伝えると、 「ほんとっ!?」 三好さんは飛び上がって喜んだ。 「うん、まだなにも決まってないけど、とりあえずは……」 「ありがとーっ!」 はにかんで笑う三好さんの顔は、これまでに見たことがないくらい、すごく女の子らしくて、可愛かった。 「よかったね、千夏ちゃん」 渡辺さんはそれだけ言って、「じゃあ戻るね」と自分の席に戻っていった。 そのあとすぐ、予鈴が鳴った。 「どうしたんだろ、亜由……」 三好さんが、ぽつりとつぶやいた。 「え?」