「あなたの虚栄心を満たす為に彼と結婚したいだけにしか聞こえないわ。彼のこと好きでもないのよ」
「あら、好きよ。外見はね。体の相性も試したら、もっと好きになるかもしれないわね。でも、体は宏人が満足させてくれるし、透さんには、私の旦那様として社交の場で振る舞ってもらうわ。でもね、結婚した相手に女がいるなんて、私のプライドが許せないの。それがあなただから余計に、腹立たしいわ。宏人も透さんも、あなたを選ぶんですもの」
自分勝手な話に、呆れてしまう。
馬鹿じゃないの?
「それで私を」
「私のプライドを傷つけてくれたお礼に、ここに連れて来てあげたのよ。明日は、楽しんで…」
彼女は、そういうと、男性2人に私を見張るよういいどこかへ行ってしまった。
ベットに放り投げられ、男達が詰め寄ってくる。
「どうする?やっちまうか⁈」
舌舐めずりをする男達に、恐怖でベットから逃げ出し玄関ドアに向かった。
「逃げても誰も助けてくれないぞ」
ニタニタと笑いながら、追いかけられる恐怖に、もうダメかもと諦めた時、玄関ドアが勢いよく蹴破られ、そこに立っていた人物にホッとして腰が抜けてしまっていた。
「愛梨…大丈夫か?」
コクコクと頷きながら、しがみついた私を抱きしめる腕に私は涙を流していた。



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