ファッション雑誌で手を切った時、
クラスの女子が舐めるとか言うから若干心の中で引いてた。

「はい」

素っ気なく渡された絆創膏は、今までの中で一番暖かくて。
俺に媚びるんじゃなくて、単純に怪我の心配をしてくれるのがいつぶりか分からなくて。

だから、あの絆創膏使えなかった。
今でもポケットに入っている。
全然貰った意味ないけど笑

どうしても、あの子が欲しくてあの日を境に話しかけるようになった。
全然懐いてくれなくて、今までのコミュニケーションスキルが全く通じなかった。
話しかける理由も、態度も、どうしたらいいのか分からなくて。