そんなこんなで、半ば強引に連れていかれたのは小さなカフェだった。

「わぁ!可愛い!」

「そうでしょ、お気に入りなんだ♪」

「連れて来てくれてありがとう!
ね、中入っていい?」

「…ダメだよ、不意打ちは。」

「え?」

「なんでもないよ、入ろっか。」

「うん?」

何か言ってたけど、何だったんだろう…?
まぁいっか。
とりあえず、可愛いカフェだなぁ。

「いらっしゃいませ…
あっ、陵じゃん。久しぶり!」

「久しぶりです。啓【けい】さん。」

「えっと、そちらの女の子は?」

「あ、初めまして。櫻 愛って言います。」

「愛ちゃんね、可愛い名前ね!」

そうです、名前だけは可愛いんです…
この顔に釣り合わないんですよね…

「こっちは、ここのカフェの店長の啓さん。
ちょっと、オネエが入ってるけどいい人だからね」

「啓さん…よろしくお願いします。」

「愛ちゃんこそよろしくね!」