「〜だから、こうなるの。分かった?」

「うーん…もう少し詳しく教えてくれない?」

やっぱり、机を挟んで教えるのはやりにくいなぁ。
隣で教えた方がいいよね。
椅子を神城くんの隣へ置いて、いざ教えようとすると…

「ちょっ…近くね?」

「へ?そうかな?
そっちの方が、教えやすいし、効率いいと思ったんだけどダメだった?」

「いや…そういうわけじゃないけど。」

なら、いいや。
早く終わらせて帰りたいし。

「じゃあ、始めるね。
ここはね、さっきも言ったんだけど…」

「あー!そういうことか!
分かったよ!ありがとう、愛ちゃん!」

「いえいえ、分かってくれて良かったよ。
今日はここまでにして帰ろっか。」

こんなにも、喜んでくれるんだ。
ちょっと、教えても良かったかもって気がしてきた。
さっきまであんなに面倒くさかったのに。
変なの…