ユーレイとあたし。





…………。


…………………ん……………?




……襲われて、ない?



コンマ数秒後に来ると覚悟した衝撃は、しばらく経っても起こらなかった。



あたしは、ぎゅっと瞑った目を、ゆっくりと開いた。



そして、




「これで信じたかよ?」



「……あ、……あ……!!!」





あたしの目の前で、明らかに、



宙に浮遊する、あのイケメンを見た。




それは、それはつまり、


「俺は、正真正銘のユーレイだよ」




「ぎ、

……ぎ、


ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



あたしの絶叫は、たぶんその日、ご近所中に響き渡った。