「繭ー!起きろー。遅刻すんぞー」



「……うん」



「部屋、入るぞー」




!!やばい…目腫れてるのに……!顔見られたくないよ……


「繭……?どうした……?泣いて……たのか?」


!!


「な、何でもないの…!」


思わず、手を振り払ってしまった…



「…言いたくないことなら聞かないけどなんか悩み事があるなら相談しろよ。早くそのさえない顔洗ってこいよ」



「…ありがとう…」



ああ…



すぐ頭をポンポンする癖…変わってない…



私は妹なんかじゃない…



私は…輝の彼女なんだよ…



そう言えたら、そう言えたらって…



これは悪い夢なんだって毎日毎日願っても、これは現実でこの世界では私は輝の妹なんだ…



きっと大切な親友を傷つけた罰が当たったんだ…




「やーっと顔洗ってきたか?朝メシ作ったから勝手に食べて行けよ。俺、今日由希と一緒に行くから早く出るわ」



ズキ……


「そうなんだ…」



やだ…


「そういえばさ、繭に話してなかったっけ?」



聞きたくない…



「俺…由希と付き合ことにしたんだよ」



!!……涙…止まらな…



「!!繭…!?どうしたんだよ!何で泣いて…」



輝…


「やっぱり、なんかあったのか?…なぁ、繭…






繭…?」




「少しだけ…少しだけでのいいの……このままギュッとして……




お兄ちゃん……」




愛してる…輝…




例え、2度と好きになってもらえなくても私は、私の気持ちだけはずっと輝を…愛してる…