スーパーでのイキイキしていた鴻上の姿はどこに行ったんだろう。
普段からあのくらいはしゃいでればいいのに。



なんて場違いのことを考えながらもつられるように立野に目を向ける。



ムスッとした表情に、つり上がった目。
怒っているわけでも、機嫌が悪いわけでもないだろうけど知り合ったばかりの人間には誤解されそうな顔立ち。



不良にしか見えないけど、スーパーで鴻上の手伝いをやって、見た目に反して仲間思いだということを俺は知ってる。



「いや、寮生活じゃねぇけどよ、ルームシェア。
お互い一緒に住むからルール決めたり、知っておいてほしいこと言ったりとか。
俺ら名前しか名乗ってねぇじゃん?
もっと深く知っておきてぇつーかよ・・・」



ポリポリと頭を掻きながらそっぽを向いてしまった彼。
立野が照れてる。




「なるほど、仲良くなりたいってことか。」