「紗也、愛してるよ」


さらさらと髪を撫でるのが好きだった
この髪を自分が洗ったのだと思うとまた、その時の光景を思い出して下半身に熱が籠る

必死で俺に抱きつく紗也
洗っている手に翻弄されながら色付いていく身体

確かに風呂場はいいな
ほんの少し、男の性と言うものを知った


頭を撫でる手に縋る様に追いかけてくる紗也が可愛くて堪らない


「紗也っ、つっ、可愛い、ヤバイな」


唇を塞いだ時と紗也がうっすら目を開いたのは同時だったかもしれない
突然の刺激に目を大きく開きながら俺のキスを受けている

堪んない


「ん!んん…………」

「あー、紗也…………可愛い…………」


反応し始めた下半身はもう準備が出来ている
紗也の身体に唇を寄せていく


「きよ、恭介さん…………」

「紗也、起きた?おはよう」

「おは、よう………ん………」


昨日、散々愛した身体はほんの少しの刺激にも敏感で嬉しくなる
そして、何よりまだ、足りない

何度愛しても、愛し足りない



「恭介さん!」

「え?紗也?」


紗也の手が俺の手をぎゅっと掴んだ
その気になっていたから、突然の行動に戸惑う

嫌だ、止めたくない


「も、もう、無理です」

「紗也…………」


死刑宣告の様な言葉にあからさまに項垂れた

"無理です"
それは、今だけ?
これからも?

アホな思考が脳内を駆け巡る

もう二度と抱けないなら、今すぐ!