「紗也、愛してるよ」


優しい大好きな彼の声
夢か現実か
どっちでも良い
だって凄く幸せだから


さらさらと髪を撫でるその手を知っている
私がずっと欲しかった手
想って泣いた夜もあった

縋る様にその手を追いかけた


「紗也っ、つっ、可愛い、ヤバイな」


その声に、少しずつ脳が覚醒していく
うっすら目を開けると、目の前に恭介さんの顔があって
驚いたのと同時に唇を塞がれた
寝起きには刺激的過ぎて


「ん!んん…………」

「あー、紗也…………可愛い…………」


そう言いながら大きな手が身体を這い出した
ちょっと待って!
この空気はまずい


「きよ、恭介さん…………」

「紗也、起きた?おはよう」

「おは、よう………ん………」


恭介さんの手は私の胸を行き来している
昨日、容赦なく散々愛された身体はほんの小さな刺激にも敏感で

自分の思いとは逆に反応しちゃう身体が疎ましい
だめ!これ以上は、モタナイ


「恭介さん!」

「え?紗也?」


私は理性を振り絞って恭介さんの手を掴んだ
恭介さんは、私の突然の行動と大きな声に戸惑っている

そんな顔してもだめ!


「も、もう、無理です」

「紗也…………」


見るからにシュンとする姿に突っ込みたくなる
私は意識を飛ばされる程にしっかり愛されました

しかも、一年ぶりで刺激的過ぎた