「我慢できない、紗也…………ここで抱きたい」

「恭介さ、ん………シャワー………」

「ダメ、待てない………もう、離れたくない」


でも、仕事帰りだ
私だって女だ
久しぶりだし、恭介さんの前では綺麗でいたい

あまりに早急な感じに初めての日を思い出す
恭介さんらしくない早急さに驚いたんだ


「私も………離れたくない………だから、一緒に………」


私はどこにも行かない
貴方の傍にいたい

どうやって安心させてあげればいいのかわからなかったけど………


「恭介さんも、一緒に、シャワー……」


恥ずかしい
こんなこと自分から言うなんて


「え?紗也………」


恭介さんは動きを止めた
私が恭介さんを見ると、耳まで真っ赤だった


「恭介さん?きゃっ!」


ふわっと体が浮いた
恭介さんに抱き抱えられたんだ
いわゆる、お姫様抱っこ

恭介さんにお姫様抱っこされる日が来るなんて


あれよあれよと考える間もなく、私は服を脱がされていた
手慣れた仕草に嫉妬する


「俺が洗う」


そう言って、嫌だと言う間もなく私の身体を恭介さんの手が這っていく
1年ぶりの温もり

だんだん厭らしくなる手つきに声が出てしまう


「あ、ん………」

「紗也、ごめん………」

「え?」


恭介さんはキスをしながら手を這わせていく
泡だらけの身体は滑りやすく感度が増してしまう


「もう、我慢できない、ここでするよ」


その声は私の希望から聞こえた幻聴だったのか
それとも…………