「久しぶりで余裕ない」

「え、」

「紗也はこの前まで彼氏いたんだよな?
なんか、紗也に触れた男に嫉妬するよ」


情けないほどの嫉妬に駆られる
自分だって過去がある
それでも、彼女の過去へ嫉妬し狂いそうになる


目の前の彼女が可愛くて、柔らかくて
俺色に染まってほしいなんて思いながら彼女に触れた



はっきり言って驚いた
この歳になって初めてセックスの良さを知った

紗也とのセックスは本当に良くて
淡白だったはずの俺はしつこいほどに彼女を抱いていた
一日に何度も抱くなんて初めてだ


紗也を抱いて初めて今まで友人たちから聞いた事を実感できた
身体の相性も良いと思えたし、最高と思えるセックスだった


「ごめん、無理させた」


我に返って反省した
今日初めて抱き締めてキスをして
もっと、彼女を優しく抱きたかった
余裕なんてなくて、情けないな


抱き寄せて頭を撫でると甘えるようにすり寄ってくるそんな彼女が可愛くて愛しくてなんとも言えない気持ちになった


「あー、ほんと可愛いな」


更にぎゅーと抱き付いて来てくれて
彼女が腕の中にいる事実を噛み締めた


「はー、ほんと堪んないな
久しぶり過ぎて加減出来なかったし
紗也が辛いから我慢してるのに」


紗也が驚いた様に顔を上げた
これは、信じてないな