「山野、紗也ちゃんとはどう?」


一人残業していると、そう聞いてきたのは元木
ある意味、こいつのお陰で紗也に出会えたんだよな?


「なに?その顔、やっと付き合えたの?」

「あぁ、」

「はー、紗也ちゃん可愛かったよね~
で?どうだった?」

「は?どうって………」

「エッチだよ!したんでしょ?」


こいつは!
何てことを聞いてくるんだ!


「いやー、山野の色気が増したからね~
女子社員が色めき立つはずだ
ヤりました!良かったです!って言ってる様なもんだよ」

「は?」

「まぁ、山野の顔見てたら紗也ちゃんにどっぷりみたいだし
ちゃんと大事にしそうだから安心した
今度、ゆっくり聞かせてよ
7年ぶりのセックス!」

「うるせー」


元木はヒラヒラと手を振ってさっさと立ち去った
どんな顔だよ

でも、強ち間違ってなんかない
紗也との付き合いは順調だ
可愛くて仕方ない
どんな事でも聞いてやりたくて甘やかしてしまう


あの日、紗也からも好きだと言ってくれて付き合うことになった日
俺は紗也を抱いた
年甲斐もなく、がっついた


「離したくない、俺の部屋に連れて帰っていい?」とそう聞いた俺に紗也は驚いた顔を見せた
「ずっと触れたかった、我慢してたんだよ」そう言って抱き締めて初めてキスをした


余裕なんてなくて、早く紗也に触れたかった
俺の彼女だと実感したかった