「恭介が紗也ちゃんと付き合ってるのに、なかなか会わせてくれなかった時だよ!
大事に出来る存在がいるお前が羨ましかったんだよ
紗也ちゃんとお似合いだったから、別れて単身でニューヨークに行くって聞いてビックリした
しかも、すぐにニューヨーク行っちゃうし紗也ちゃんの事聞ける雰囲気じゃなかったけど
何で別れたんだよ?あんなに……」

「浮気だよ」

「え?」

「俺のベッドで裸の女と一緒にいるところを紗也に見られて、別れた
まぁ、理由はそれだけじゃないけど」

「は?嘘だろ?お前が浮気?
お前、紗也ちゃん裏切ったのか?
紗也ちゃん以外の女抱いたのか?」

「紗也以外なんて興味ないよ」

「え?」

「何もやってない
自信もって言える
酔ってても俺が抱きたいのは紗也だけだから」

「じゃあ、なんで?」

「その日から紗也に会えなくなって初めて事の重大さに気付いたんだよ
お前にも聞いたことあっただろ?」

「あぁ、別れるちょっと前にお前が珍しく焦ってたやつか?」

「あぁ、俺は絶対女には手出してない自信あったし、冷めてたし
でも、そりゃ紗也は違うよな?
そんな現場なんて見たくないよな?
一週間後連絡あって別れ話された」

「ちゃんと話したのか?」

「あぁ、紗也も解ってると思う
浮気なんてしてないって」

「だったら…………」



あの時は頭が真っ白になった。
俺の人生から紗也がいなくなるなんて考えたくなかった