「ん……」

気付くと、朝になっていた。

あのまま寝てしまったようだ。

「優希。今日、学校行くの?」

「うん」

心配そうに訪ねてくる母さんに曖昧に返事をして、いつも通りに準備をする。

「今日は優希の誕生日ね。何か食べたいものある?」

「ううん、平気。じゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい。気をつけてね」

こんな会話すら、もう出来なくなる日が近いと悲しくなった。