家に帰って料理を作る。3人分。
でも父も母も帰っては来ない。
だからお弁当と明日の朝ごはんになる。
一人の時間の方が多いためそれが日常。あたりまえ。
さみしいなんて感情なかった。
押し殺した。
きっとそれは甘えになってしまう。

ベッドに寝転びスマホの画面をみつめてためいきをついた。

友達。できないかも。



気づいたら朝になっていた。
昨日やはり父も母も帰ってきていなかった。

朝ごはんを食べてお弁当をつめて制服に着替えて家を出た。

学校に早くつくために早めに家を出た。

もしかしたら誰かと話せるかも...。

その予想は外れた。

一人教室で待っていた。
きっと一人で来る。その人に声を...。

きゃはははー。
高笑いをしながら3人組の女の子達がきた。

一人で来る子を期待していた。
2人組でも行こうと思える。
3人組は難しい。

他の子...他の子..
どうしよう。みんな大勢で来る。1人でも先に来てた友達のとこに行ってしまう。

どうしよう。焦りで心臓がドキドキと速く鳴ってる
このままじゃ一人でくらい子。そう思われる。
やっぱり誰かと話したい。
俯いたままじゃだめだ...。

がたっ。
前の席の子...。いたんだ。確か昨日休みだった。

それに1人。声かけていいかな。

「あ!あの。昨日休みだったよね。あ!はなって言います。いきなり声掛けてごめんなさい。」
こんなはずじゃ。自己紹介順番間違えちゃった。

「はははっ。私はなの!はなちゃん面白いね。昨日寝坊しちゃって学校終わってたんだ。11時までだったもんね」

ちょっと焼けた肌に茶色の巻かれた髪の毛。メイクまでして女の子ってかんじ。

「はなの友達は?同じ学校とか。」

「わ。私1人なんだ。引っ越してきたの。」

「そっかー。引越しか。心細いよね。今日放課後の予定空いてる?」

「うん!」

「じゃ遊びに行こ!!私の友達もいるけどいいよね!きっと仲良くなれる!てか連絡先交換しよ!!友達にはなもいるって言っとくね!これ私のIDだから!!」

嬉しかった。話せるどころか遊びにも。連絡先も貰えた。
紙に書かれた少し癖のある丸文字を携帯に打ち込む。

「あ。もっしー!ゆっきー??今日遊びに行くじゃんー?新しく出来た友達も一緒だからー。はなってこ。めちゃ可愛いから!!じゃあみんなに伝えてーてかぐる作るわ。はなと交換したから。じゃー!楽しみだね!」
ニカッとなのが笑った。
友達。可愛い。しかも相手も遊んでくれる。
うれしい!!

「あ!追加ありがとー。じゃグル招待するー。」

ピコン!!

見てみるど友達゛とかかれていた。

ピコン!ピコン!ピコン!!

こんなに鳴ったことない。
嬉しさを噛み締めながら携帯を見た。

「私の友達も誘っちゃったー!!」
「こんちゃ!はなちゃんよろしくね!!ゆっきーです!!」
「そーなんだ!!よろしく!」

みんな私を入れてくれてる。うれしい!!

「よろしくお願いします!」

「私はなちゃんの連絡先欲しいから追加してもいい?」
「あ!!わたしもー!!」