秘匿されし聖女が、邪に牙を剥ける時〜神殿を追放された聖女は、乙女ゲームの横行を許さない


何故、16歳を待たずに聖力が覚醒してしまったのか。

これは、異常事態なのだ。




ーーこのジュエリティア王国は、地・火・水・風の四大精霊と精霊王の恩恵を受けて祈りを捧げ、世界に豊穣をもたらすという思想を掲げている【聖エレメント教】を国教としている。

王都にある大神殿を拠点に、各地の神殿にはそれぞれ神官、聖女が配置され、国の平和のために祈りを捧げている。

『聖力』とは、その名の通り、四大精霊の加護を受けた聖なる力であり、誰しもが持てる力ではない。適性はおよそ幼少期に発覚する。

『聖力』の適性が見出された者は、貴族平民男女問わず神殿に申し出て、見習いとして訓練を受けなければならないという決まりがある。

聖女の見習いとして、ラヴィのように神殿に住み込んで手伝いをする者もいれば、自宅から通いで訓練を受けたりと様々だ。

そして、16歳を迎えると同時に神託の儀を行い、自身の加護、能力の大きさを知ることとなり、聖女、その補助である神官、もしくは聖騎士にそれぞれ配置されていく。