そう言い切った後に「……ですが」と、大聖女様は付け足す。



「明日のトルコバス侯爵と令嬢の王宮招致で、王太子殿下はガーネット公爵、ルビネスタ公爵と共に彼らを糾弾するでしょう。王太子殿下らの証言、ランティスら聖騎士団が抑えたトルコバス魔術師団と令嬢の関係資料に、生きた証拠であるアトレイを突き付けるつもりです。……そこで、真実が明らかとなるでしょう」




断罪は、明日。

誰にも推測も断定も出来なかった、ローズマリー令嬢の思惑を、明日。知ることが出来るのだ。

……私だって、知りたい。

ローズマリー令嬢が【魅了】を駆使して何をしたかったのか。

何故、アルフォード様があんな悲しい思いをしなければならなかったのか。

《そして、今もわからないのです……自分自身が》

犯した過ちに悔恨を残した、あの表情を忘れることが出来ない。




「……明日は、私も立ち会います」



決意のほどを大聖女様に告げる。

私と目を合わせて大聖女様は「もちろんですよ」と、優しく微笑み返してくれた。