「でも、公子様と定期的にお茶会してましたよね?なんと仲睦まじいと、使用人一同生暖かい目で見守っていたのですが」
「そ、それは、アルフォード様がおみやげにお菓子を持ってきて下さるから……」
「それに、ラヴィ様のお誕生日企画も張り切ってましたし?」
「それは、アルフォード様がお優しいから」
「公子様がお優しい?!あの令嬢嫌いで有名な公子様がですよ?ラヴィ様のお誕生日だからこそ……!」
ダメだ。重なる勘違いに頭がクラクラし始めてきた。まさか、使用人の皆さんにそんな風に思われていたとは。何も気付かなかった。
公爵夫人?アルフォード様の奥さん?有り得ないですよ!
もしなれるのだとしたら、天にも昇る気持ちになるだろうけど。
でもそれはやっぱりどうしても有り得ないので、それは盛大な勘違いであることを懇々と説明する。
「そうでしょうかねぇ……」と、ミモザさんに疑惑の視線を向けられるが、ファビオが「案外、公爵様と奥様はそのつもりかもしれないよねー?……ま、そんなことより道中長いからカードゲームやんね?」と、懐からゲーム用のカードを取り出した。
ローズマリー令嬢の登場で、ゲームに参加し損ねていた私は目を光らせてしまう。
「やる!」と、たまらず乗ってしまい、馬車の中で三人、カードゲーム大会が始まったのだった。



