あまりにも予想してない衝撃の話だったため、思わず立ち上がりそうになった。
ですが、馬車の中。身を乗り出す程度となる。
だが、慌て狼狽える私に、当のミモザさんは悪びれなくツラッと答えてくれてしまった。
「それはもう、ラヴィ様が」
「ちょ、ちょちょちょちょ、なんでー!」
貴族令嬢らしかぬ返答の仕方だ。思わず神殿で過ごす私の喋り方が出てしまった。
なんで私が未来の公爵夫人っ?!
未来の公爵夫人、ということは……未来の公爵閣下はアルフォード様で、その夫人?
私が、アルフォード様のつ、妻っ?!
(それは……!)
「ラヴィ様が公爵邸に来た経緯を知らず……使用人の間では専らの噂です。閣下が、醜聞まみれの公子様の嫁候補を探して邸に連れてきたのでは、と」
「なっ……」
「王都でやらかした公子様に、お嫁に来て下さる方が見つかって本当によかったと、使用人一同は安堵しておりました。貴族令嬢特有の傲慢さもない、素直でよく働く御方ですし」
「ななっ……」
「奥様から直接教育を受けていらしたので、そう確信していたのですが。奥様もラヴィ様のデビュタント、張り切ってましたし」
「ななななっ……!」
盛大なる勘違いですよ、それ!



