8時には学校に来いと言われたけど間に合わない。

飛ばして15分で着かせる。









自転車を飛ばしていると



曲がり角をまがったら人が立っていた。

危ない!!


やばい!

ぶつかる!



キキィィイ!!!


目を瞑って痛みを待つ。


でも痛みは一向やってこない。


不思議に思っていると、


「いってぇ。」


と上からそんな声が聞こえて目を開けてみると目の前には大きな体が。


えっと、この状況は。


抱きしめられている?


「大丈夫か?」

そう言ってあたしを起き上がらしてくれる。


「あ、大丈夫です。」

そう言うと助けてくれた人は

「ならいいけど。」

と素っ気ない感じで返された。


ちゃんとお礼を言わないと。

顔を上げて助けてくれた人の顔を見る。

その距離はもう鼻と鼻がつきそうな距離。


「……っ……」


綺麗な二重に高い鼻。薄すぎず厚すぎない唇。透き通った肌に少し着崩した制服。そこから見える鎖骨にドキッとしてしまう。


なんでだろ。少し懐かしい感じがする。