「健やかなる時も、病める時も……。」

 牧師さんの言う色々な時。
 今までの様々な思い出が蘇って隣に立つ俊哉さんが愛おしくなる。

「…これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

「はい。誓います。」

 真っ直ぐ前を向いて答えた俊哉さんの凛々しい声に胸がドキドキした。

 次は私の番だ。

「健やかなる時も、病める時も…。」

 言葉通り、どんな時だって。
 俊哉さんのことが大切で俊哉さんにいつだって側にいて欲しかった。

 これからは俊哉さんを支える側にもなってみせる。
 お腹のこの子と一緒に。

「……その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

「はい。誓います。」