「寝てなよ。
 まだマンションまでは少しかかる。」

「でも……俊哉さんも眠くなっちゃうのでは?」

「いいから。俺は1人幸せを噛み締めてるから眠れそうにはないよ。」

 彼の言葉に甘えて目を閉じた。
 何を心配してたのか、昨日眠れなかった体は簡単に夢の世界へと落ちていった。