部長達が何を考えているのか。
 大して重要ではないことで呼び出された。

 この間に藤花に何かあったら、、。

 席に戻っても藤花はいない。
 休憩室か………。
 なんだか胸騒ぎがする。

 焦る俺を見て上坂が小憎たらしいことを口にした。

「高宮課長、心が狭いんじゃないですか?
 内田さん、息が詰まりそうな顔してます。」

「何が言いたい。」

「別に何も。
 内田さんなら休憩室で先輩達に囲まれてましたよ?」

「あぁ、そうか。」

 すぐにでも行ってやりたいのに上坂の言葉が引っかかって脚が動かない。

「行かないんですか?
 俺が助けたりしたらまたお叱りを受けると思って放っておきました。」

 それが正解だ。
 こいつなんかに藤花を助けられても素直に喜べない。

 それでも上坂の指摘は的を得ていた。

 最近、藤花に構い過ぎているようだ。
 近づくと顔を引きつらせることがあるのには気づいていた。