白崎さんの溺愛

…………


「一ノ瀬くーん、頑張って!」

「やばい、超カッコイイ~!」

「さすがサッカー部エースだよね~」


「…」



その放課後。

部活の時間になって、いつも通り、グランドに行く私。

隣からは、一ノ瀬くんへの応援の声がたくさん聞こえるけれど…。

一方の私の視線の先は、もちろん違って。

女子達の集団と、少しだけ離れた場所で、矢島くんを応援する。


毎日、放課後はこうして矢島くんの応援をかかさない。

だって、サッカーをしている矢島くんの姿も本当にカッコイイから。


私は部活を始めている矢島くんに手を振ると、思わずそんな彼の姿をスマホのカメラに収めた。

そんな私のスマホの壁紙は、やっぱり矢島くん。

初めてデートをした時に、こっそり撮った画像。


私が矢島くんの為だけにこのグランドに通うようになってからは、一ノ瀬くんを応援しに来ている他の女子達から嫌がらせをされたりするようなことはほとんど無くなった。

ただ…私が一ノ瀬くんの元カノだからか、わざとらしく隣で矢島くんに対しての嫌味が聞こえてくるけど。



「矢島くん、頑張って!」

「!」



そして私がそう言って矢島くんに手を振ると、一方の矢島くんは私の声に気が付いて、こちらを振り向く。

その時に目が合って、私は彼に向かって大きく手を振るけれど…