ひがおちるころの教室に頭がおかしくなるほどの静けさ。僕が待っているのはずっと思い続けていた人。壊れた時計が音もなく、時も刻むこともせず壁にぶら下がっている。まるで時が止まったかのようだが、着々と刻々と辺りは暗くなっていく。
待ち人はまだ来ない。
今日こそ想いを伝えようと思ったのに……いつまでたっても誰も来ない。どれほどの時間が過ぎたかもわからないけれど、約束の時間は過ぎたはずだ。それでももしかしたら遅れてくるかもしれないという淡い期待に、僕は動けないままでいた。