「なんで...来たの」


「芽依は、すぐ無理するでしょ」

「ほんとに、そうよ!」

そうだ、そうだと、みんなが口々に言う。


「ふっ...ごめんね」

こんな状態で、笑うなんて可笑しい。

そんなこと、分かってるはずなのに、あまりにもいつも通りすぎて安心してしまった。


「ねぇ、芽依ちゃん。なんで、わたしを無視するの」

ふと、柚ちゃんが消え入りそうな声で言った。

「分かった。その人たちのせいなのね。その人たちのせいで、わたしといっしょに来てくれないんだよね。なら、わたしが、その人たちを消してあげるんだから」

そう言った、瞬間のことだった。

何かが、私の横を高速で通り過ぎようとした。

「芽依!」

結界を、はろうとしたのもつかの間。

珀が私を庇ったのだ。