生徒会の姫と秘密

「じゃあ、外出てるから着替えろよ?」

着替えるということで、ぞろぞろとみんなが部屋の外に出る。

俺も出ようと扉の方を向く。

ークイッ

服の裾を後ろから引かれて振り向く。

「なんだ?」

「いっちゃうの?」

うるうるとした瞳でこちらを見上げてくる芽依。

「着替えるんだろ?」

「はく、いかないで。」

今にも泣きそうな、震える声で言う芽依。

「着替えるのに俺がいたら着替えられないだろ。」

なんとか、理性を失わないように耐えているのに、芽依はいっこうに俺の服を離してくれそうにない。

コイツは、俺を殺す気なのか?

「じゃあ、部屋の扉の外のとこにいるから。それなら、いいだろ?」

「......わかった。」

渋々といった様子で、やっと手を離してくれた。