静まり返る空間に、 自分の鼓動だけが聞こえる。 「あーあ、 もっとちゃんとした時に言うつもりだったのに。 ほんと俺の馬鹿。」 急に大きくため息をつく彼にビクッと驚く。 すき。 すきだよ。 彼の言葉が反響しているみたい。 握られたままの手をゆっくり握り返す。 震える手。 恐怖じゃなく、ただなんとなく、 私も想いを伝えたら、 どうなっちゃうんだろう。っていう不安。