少し経つと彼女たちの声がなくなり私はトイレを後にし自分のデスクに戻った。

「橘さん、顔色悪いですけど大丈夫ですか?」
と心配そうにきいてくるのは私と同じ企画部で後輩の結城夏樹くん。

みためは子犬みたいな男の子だか、仕事の要領の良さは新人ではダントツで私が指導係を務めている。


「だ、大丈夫、大丈夫。
心配しなくていいから。」

「いや、でも、橘さん体調悪そうです!
もうすぐ就業時間ですし、家まで送ります。」
と結城くんは私をほったらかしにして自分の中でどんどん話を進めている。