クール系幼なじみの溺愛暴走警報



ぱっと声のした方に体を向けると、そこには青谷くんの姿があった。


「青谷くん、どうしたの?」


平静を装いつつ、青谷くんに声をかける。


「先生からの呼び出し。
昨日の委員会のことで話があるって」



助かった、と素直に思った。
今この場から逃れられる、唯一の道を見つけたのだ。


「わ、わかった!じゃあちょっと行ってくるね!」


私は三人の返事を聞く前に、逃げるようにして青谷くんの元へと駆け寄った。



青谷くんは少し焦った様子の私を見て、特に何か言うわけでもなく歩き出した。


教室を出たあと、廊下で二人並ぶようにして職員室へと向かう。



廊下はお昼休みのため、ガヤガヤと騒がしい中、二人の間には沈黙が流れていた。