「どうって……付き合ってなんかないよ?」
「でも抱き合ってたんだよね!?俗に言うハグってやつ!それはどう説明するの!?」
風和ちゃんが何やら取り乱しているけど、どうしたんだろう。
それよりもまずは弁明しないと。
「あれは宏にやられて……付き合ってるわけじゃないよ?」
朝のことを思い出しただけでも恥ずかしくて、なんだかドキドキした。
「つまり柊くんが押せ押せってこと?
え、なにそれ最高すぎない?」
「風和、落ち着きなよ」
風和ちゃんに対して、由紀ちゃんが落ち着かせるように声をかける。
そんな二人のやりとりをスルーして、先程から考え込む様子だった莉子ちゃんが口を開いた。
「でもなんで今日に限って柊がそんなことしたの?」
莉子ちゃんは何気なく言ったつもりかもしれないけど、私は思わずギクリとしてしまう。



