「美羽、今日体育ある?」
「あるよ、だから体操服忘れないでね」
まるで私がお世話してるみたいだ。
宏は抜けているからたまに忘れ物をすることがあり、いつもそれに私が気づくのだ。
「あっ…忘れてた。
美羽、取りに行こう?」
それから宏は寂しがり屋。
学校ではクールって言われてるけど、本当は一人が苦手。
今だって自分の部屋に行くだけなのに、私を誘う。
「いいよ、行こっか」
私が肯定すれば、子供みたいに嬉しそうに笑う宏。
そんな宏の笑顔が、私は好き。
何回か学校の友達に『柊くんって笑うの?』と聞かれることがある。
確かに学校では無表情なことが多いけど、私の前ではたくさん笑ってくれるんだ。



