「美羽、わかってくれた？」
「うん……私の勘違いだった」
「そうだよ、勘違い。美羽は偉いね、ちゃんと理解して」
宏はそう言って私の頭を優しく撫でた。
それを受け入れるようにして、大人しく体を宏に預ける。
「本当に可愛い。
美羽の隣は絶対に俺じゃないとダメだからね」
「絶対……？」
絶対って、それは強制に近いことだ。
宏はそんなに私の隣にいたいの？
「うん、絶対。
だから美羽が他の男のことを考えるなんてダメ。
美羽は俺だけを見てて」
宏だけを見る？
それがどういう意味を指しているのか、私にはわからない。
「でも宏を見るって、どうすればいいのかわからない」
「簡単だよ。
俺を男として意識してくれればいいから」
「意識……？」
「俺だけにドキドキしてればいいってこと」
宏が色っぽく笑う。
そんな笑い方もするんだと思わず胸がドキッと高鳴った。
また、だ。
また宏に対してドキドキした。
