「ひ、ろ…んっ…」


名前を呼ぶ暇もないくらい、何度もキスされる。
こんなにもキスが苦しいだなんて。



ぎゅっと目を閉じて、それが終わるのを待つけど繰り返されるばかりで終わりが見えない。



力も抜けていき、完全に抵抗ができない状態にまでなってしまった。


「…もう我慢できないから、俺」
「はぁっ…はっ…ひ、ろ…」


酸素が足りなくて、息が乱れる。
そんな私の顎を持ち上げる宏。



宏から目をそらしたいのに、無理矢理視線を合わせられる。


「もう俺は、今までの俺じゃない」


そんなこと言われたって、どうすればいいの?
私は宏をどんな目で見ればいい?



「ごめんな、美羽。
ずっと隠してて」


謝らないで、宏。
嘘だと言ってよ。