「う、うん…そうだよ、ごめんね」
「別に。家帰ったら連絡して」
「え…どうして?」
「美羽の家行くから」
言い方こそ不機嫌で素っ気なかったけど、もしかして寂しいのかなって思った。
そう考えたらなんだか微笑ましくて可愛い。
つまり今は拗ねてるということだ。
「わかった。
なるべく早く帰ってくるからね」
「……別に、ゆっくりでいい」
「強がってる」
「うるさい、強がってないから。
早く帰ろうとして事故遭う方が困る」
拗ねながらも、私の心配をしてくれる宏。
それがなんだか宏らしくて、心が温かくなった。



