「別に、周りとかどうでもいい」
「えー、どうして?」
なんて聞いときながら、内心ホッとしているのが本当のところ。
「さっきから何?
美羽、疲れてないの?」
「えっ……宏は疲れた?」
そりゃそうか。
宏はきっと頻繁に試合に出ていたのだろう、疲れて当然だ。
だけどそれ以上にどこかイライラしている様子なのは気のせい?
それだけ疲れているのかな。
とにかく今の素っ気ない態度に、胸が痛む。
だけどここで諦めるわけにはいかなかった。
「宏、疲れたなら私が疲れのとれる料理作ってあげる!」
もちろん疲れがとれる料理だなんて知っているわけないけれど、宏の好きな食べ物だったらいくらでも作れる。
「……行く」
「じゃあ決まりね!」
「でも、どうなっても知らないから」
宏が行くと言ってくれたのが嬉しくて、あとから彼が言った言葉は全く耳に入っていなかった。



