「ちょ、美羽何言ってるの?
四人で乗ろうよ!」
すると私の話を聞いていた由紀ちゃんが、間に入ってきた。
「私は宏と二人がいいの!」
じゃないと由紀ちゃんと佐藤先輩が二人きりになれない。
少しでも力になれればいいなと思ったのだ。
「先に私と宏が乗ろう!」
「美羽、だから四人で」
「じゃあ二人ずつ分かれよっか」
由紀ちゃんがまだ何かを言おうとしたけれど、それを制するように佐藤先輩が割って入ってきた。
「ちょ、智くん何言って」
「俺も美羽と二人がいい」
「柊まで!?」
どうやら三対一に分かれたようで、結局最後は由紀ちゃんが折れる形になった。



