クール系幼なじみの溺愛暴走警報




ーーー「もー、なんで勝手にどっか行くの!」


それからも私は宏と二人で園内をまわり、夕方になってまた由紀ちゃんたちと合流した。



「ご、ごめんね」
「心配したじゃない!せっかくダブルデートだったのに」


由紀ちゃんは合流するなり私をぎゅっと抱きしめた後、そう言った。


そんな由紀ちゃんは幸せそうな表情をしていて、私まで幸せな気持ちになって笑顔になる。

きっと佐藤先輩とまわれて楽しかったんだろうな。



「もうすぐ時間だな。
あと一つくらい何か乗る?」


佐藤先輩は私たちに質問をして、由紀ちゃんが口を開く前に私は勢いよく答えてしまった。

「最後は観覧車に乗りたいです!」


そう、私は遊園地の中で一番好きと言っても過言ではないくらい、観覧車が好きで。

元々高いところも好きだし、ゆっくりと動きながら景色が変わっていくあの感じが本当に好きなのだ。



小さい頃もよく、最後に観覧車乗りたいと駄々をこねていたな。