見るからに恋人のような雰囲気を漂わせていて、二人はお似合いだった。
「……あっ、美羽!」
そんな中、由紀ちゃんが私たちに気づいて手を振った。
私も同じようにして手を振り、二人の元へと歩く。
先程まで宏に手を引かれていた私だったけれど、今度は逆で私が手を引く形になっていた。
「君が美羽ちゃん、だよね?」
「は、はい!桜美羽って言います」
緊張しながらも頭を下げて挨拶をする。
「俺は佐藤 智治(さとう ともはる)で、一応由紀の先輩になるかな。よろしくね」
先輩はそう言って笑った。
爽やかな笑顔な上に、話し方も柔らかくて安心する。
「よ、よろしくお願いします……!」
宏も自己紹介するかと思い、隣を見るけれど、彼は不機嫌そうな顔をしていた。



