「そ、そうだけど宏……手が」
「ここ人多いから改札出たところかな」
「ひ、宏……」
絶対聞こえているのに、宏は手が握られていることに関して全力でスルーしてきた。
諦めて宏に大人しくついていくけれど、周りから視線を感じる。
宏が目立つからだろうな。
容姿だっていいし、女の子が特に騒いでいた。
それを見て、なんだかモヤっとしてしまう。
なんだろう。
視線が宏に集まっているのが、なんか……嬉しくない。
うまく言葉に言い表せなかったけれど、負の感情が湧いてきた。
「美羽?もうすぐで改札だよ」
その時、宏に声をかけられてはっと我に返る。
私、今何考えてた……!?
よくない感情が、私の心にあった。
こんなこと初めてで、どうすればいいのかわからない。



