意地悪そうな宏の顔。
さらにドキドキしてしまう。
「ひ、宏、あの……」
「できない?」
「す、する……から……」
ダメだ、完全に宏のペース。
宏は私の返答に対し、満足そうに笑って目を閉じた。
本当に綺麗な顔をしている。
かかとをあげ、ゆっくりと背伸びをする。
宏に近づくたび、ドキドキしすぎて心臓が壊れそうなくらい心配になった。
唇が触れ合う前、ゆっくり自分も目を閉じた。
そして唇が重なり合う。
ほんの一瞬だったけれど、自分からキスをするって尋常じゃないぐらい緊張した。
キスをしたあと、また宏に抱きつく。
また引き剥がされないように、ぎゅっと手に力を込めた。
「……よくできました」
宏は引き剥がすことをせず、逆に私を褒めてくれた。



