「可愛い格好は家でして」
「い、家……?家だと意味ないよ」
「俺だけに見せたらいいの。それにズボン短い」
「だってショートパンツだから……でも恥ずかしいからタイツ履いたよ?」
「履いてなかったら絶対襲ってた」
「おそ……!?」
確か朝も宏は襲うぞって言っていたけれど、あれはどういう意味なんだろう。
あまりいい気はしない。
それでも、同じ言葉を使っている目の前の宏は、優しく柔らかい声をしていたから、なんだか安心した。
これが、宏だ。
だから、朝のことはきっと勘違い。
そのおかげでより一層強く、そう思うことができた。
「美羽、どれだけ誘いの格好してるか教えてあげようか?」
やっぱり目の前の宏は危険なにおいがする。
「お、教えなくて大丈夫……それに、デートってお洒落するものだもん」
「俺以外の男が近づく。
それに、今日来る先輩も美羽に惚れたらどうするの?」
「そ、それはない……!逆に宏が由紀ちゃんの綺麗な姿に惚れちゃうよ!」
そうだ。
宏はかっこいいしモテるから、きっとこんな子供みたいな私なんかより、由紀ちゃんみたいな綺麗な女の子の方がお似合いに決まっている。
それなのに……どうしてだろう。
自分で言っときながら、胸がぎゅっと締め付けられるように苦しくなるのは。



