クール系幼なじみの溺愛暴走警報



宏はその間も口を開かず黙っていた。
だけどちゃんと電話は繋がっており、きっと私が何を言いたいのかわかっているんだ。


「……ひ、ろ……ごめんなさい、今日宏を怒らせてごめんなさい……」



謝っている時も風が吹いて窓がガタガタと鳴り、さらにはまた一瞬周りが真っ白になる。


そのすぐ後に、今までよりも大きな音が鳴って部屋の電気がパッと消えてしまった。



「うう……宏、怖いよ……お願い、助けて……そばにいて欲しいの、ごめんなさい……こんな私でごめんなさい宏……」


ついに堪え切れなくなった私は、嗚咽を我慢できなくて電話越しでもわかるくらい泣いてしまう。

するとその時、電話がプツッと切れてしまった。



やっぱり宏は、相当怒っているんだ。
それがわかるとさらに泣いてしまい、私はぎゅっと丸くなる。


そして少しして電気がついたかと思うと……同じくらいにインターフォンが鳴った。